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水のコラム

排水栓とは?種類やトラブルを知っておこう

2022年10月06日 キッチンのメンテナンス



排水口の栓は、そのまま「排水栓」といい、ゴムで塞ぐタイプ、ふたのように閉まるタイプがあります。排水栓は、まれに故障することがありますが、修理するにはそれぞれタイプと修理法を覚えなくてはなりません。


そこで、主に使われているタイプ・故障や困った事態の種類・解決方法をまとめ、解説しました。水漏れやパーツの破損にお悩みの方に、役立つ内容です。



排水栓とは


排水栓とは、洗面台の排水口を塞ぐ栓で、中に水をためるために活用されます。

洗面台によりタイプがあり、ありふれたパーツですが、なにかと故障や不具合が起こる部分でもあります。


排水栓やその周辺で起こるものは複数あり、普段のメンテナンスで解決できるものから業者の力を借りる必要のあるものまで、内容はさまざまです。対応を間違えると、状態の悪化や洗面台の故障につながります。


故障や不具合を避け、適切に改善するには、仕組みや原因に関する知識が必要です。


排水栓には3つのタイプがある


排水栓のトラブルは、タイプごとに違います。

まずは主に使用されている3つのタイプの名称と特徴を覚えましょう。

ポップアップ式

ポップアップ式は、蛇口周辺に押し引きできるレバーがついているタイプです。

レバーを押したり引いたりすると、ふた状の栓を動かせます。


ふたの下には網がついており、髪の毛などのごみが詰まるのを防げるようになっています。


排水口に触らず開閉できるため、手が汚れず、衛生的です。

また、ふたが洗面台と一体化しており、チェーンなどのパーツがいりません。


パーツの劣化による故障や不具合の心配がないだけでなく、スタイリッシュなデザインに適していることから、たくさんの施設や住宅で活用されています。


ワンプッシュ式

ワンプッシュ式は、ポップアップ式と仕組みはほぼ一緒です。

レバーを押すとふた状の栓が開閉します。


仕組みの違いは、ポップアップ式は栓を閉める際にレバーを引く必要がありますが、ワンプッシュ式はもう一度押すと閉まる仕組みです。


同じ動作で栓を操作できるので、操作が簡単です。小さい子どもやお年寄りでも操作がしやすいタイプといえます。


また、ポップアップ式同様、排水口に直接触らない・栓をつなぐパーツなどがいらないなどのメリットもあります。


ゴム栓式

昔からあるタイプの排水栓です。

黒いゴムでふたをするタイプの栓で、洗面台につながれています。

閉める際は、つながれているチェーンをもち、排水口に栓を落として閉める仕組みです。


ふたをする際、ボールチェーンや排水口にいちいち触れる必要がありますが、排水口を大きく設計できるメリットがあります。

排水口が大きいと、排水が速く詰まりにくいです。

仕組みも簡単なため、メンテナンスしやすいメリットもあります。


しかし、衛生面ではほかのタイプに劣るほか、排水口が大きいとものを落としたときにそのまま流れてしまうことが多いです。


排水栓によくあるトラブル


排水栓には、さまざまなトラブルが発生します。

発生する内容はタイプごとに違うため、自宅の洗面台で起こりそうなものを把握しておくことが大切です。よく起こりがちな故障や不具合を解説します。


蓋が開閉しない・向きがおかしい

ポップアップ式によくあるのが、ふたが開閉しない・斜めに閉じるなどの不具合です。


レバーを押し引きしてもふたが動かない場合、レバーとふたつなぐ金具が軸から外れている可能性があります。確認するには、洗面台下にある「ワイヤーヘッド」と呼ばれるパーツが、軸にはまっているかを調べます。


ワイヤーヘッドのずれは工具を使って洗面台の下を確認・修理しなくてはなりません。


次に、ふたが斜めに閉まる場合ですが、これは排水口に対して栓が斜めになっているのが原因です。栓を一度引き抜いて、まっすぐはめ直せば解決できます。


ワンプッシュ型でもレバーが動かないなどの事態が発生するときがあります。これは、髪の毛などのごみが詰まり、レバーに絡まっているのが原因です。


改善には、栓の周りをきれいにする必要があります。


ワイヤーの破損

ポップアップ式は、中に内蔵されているワイヤーにより構成されています。


レバーを押し引きしても栓が反応しない場合、中でワイヤーが外れたり、切れたりしている可能性が高いです。


ワイヤーの破損により故障が発生している場合は、ワイヤーを交換しない限り改善できません。


チェーンやパッキンの破損・劣化

よくある故障や不具合は、パーツの破損や劣化が原因であることも多いです。


たとえば、ゴム栓式では栓をつなぐチェーン耶蘇の金具が劣化・破損することがあります。

チェーンが切れるとゴム栓を置く場所が必要になるほか、チェーンをつなぐ金具が劣化して緩むと、水漏れの原因になります。


このほか、栓の周囲で水漏れが発生するのもよくある故障のひとつです。

栓と蛇口などのパーツは、金属のため完全にかみ合っていても水が通り抜ける衝撃や操作により隙間が生まれます。


すき間を埋めるためにゴム製の「パッキン」と呼ばれるパーツを入れるのですが、ゴムは経年劣化する素材です。使用していくうちに縮んだり緩んだりするため、その隙間から水が漏れます。


チェーンやパッキンが原因の場合は、劣化パーツを交換しない限り改善できません。


蛇口から水漏れする

水漏れトラブルは、ゴム栓式だけではありません。

ワンプッシュ型でも発生します。


ワンプッシュ型の場合、蛇口と一体化しているため、給水する機能に影響が出ない部分でもパッキンが劣化すれば水漏れが起こります。


レバーに原因がある場合でも、パッキンを交換しない限り改善しないのは変わりません。


排水栓トラブルの解決方法


排水栓トラブルは、種類と発生している故障や不具合の内容により、解決方法が違います。

故障内容や状況によっては、業者の力を借りなくてはなりません。


トラブルの解決方法と業者の力を借りるタイミングを解説します。


破損・劣化は業者に連絡

排水栓トラブルの原因が、パーツの破損・劣化である場合、業者に連絡した方が無難です。

パッキンやチェーンなどのパーツは、部品があればDIYでも交換できるものがあります。


しかし、その手順はとても複雑です。また、洗面台のデザインにより、確認するのが難しい位置に交換パーツがある場合もあります。


修理しようとして違うパーツを交換する・別パーツにダメージを与えてしまう可能性もあることを考えると、破損や劣化が原因の場合はプロの手を借りた方がよいといえます。

トラブルの原因がパーツの破損・劣化である場合は、業者に修理を依頼しましょう。


開閉に問題があるなら掃除する

トラブルの中には、髪の毛などのごみや汚れが原因で起きているものも多いです。汚れにより機能に影響が出ているときは、栓のパーツや排水口を掃除しましょう。


排水栓を掃除する際は、お風呂用洗剤と古い歯ブラシできれいにできます。まず栓を外し、パーツと排水口周りを洗剤と歯ブラシでこすり落とします。


髪の毛などの汚れをそのまま排水口に流すと詰まりの原因になりますので、ごみはごみ袋などに捨ててください。きれいになったら、栓をまっすぐにはめ直してきちんと動作するか確認します。確認が終わったら掃除は完了です。


ちなみに、排水栓用のごみを取るネットやシートを設置しておくと、ごみ取りの手間を省けます。ごみ取りネットやシートは、100円均一などで購入できるので、メンテナンスの手間を軽減したい方はご利用ください。


まとめ


排水栓は、タイプにより発生するトラブルが違います。的確に対処し、予防するには、栓のタイプとタイプごとに発生する故障や不具合を把握しなくてはなりません。


まずは自宅の洗面台がどのタイプか・どんな故障や不具合が起きる可能性があるのかを知りましょう。排水栓は、ほかの設備と一体化しているパーツでもあります。


劣化や破損によるトラブルが起きた場合は、業者の力を借りて解決した方が安全です。

掃除などのメンテナンスで何とかできない事態が発生したときは、業者に修理を依頼しましょう。



監修者

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主任

朝長 大輔

《略歴》

弊社指定の水道メンテナンス研修プログラムを履行し、数多くの現場を経験することで実践的なスキルや最新の技術に関する知識を身に付けてまいりました。
コラムではこれまでの経験から深い理解と実践的なノウハウをもとに水道メンテナンスに関する専門的な知識を広く普及させることを目指しています。

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